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2010年12月 6日 (月)

販売時説明義務の緩和:委員議論

動物愛護管理のあり方検討小委員会(第9回)の傍聴に行ってきました。今日の議題は「関連法令違反時の扱い」「登録取消強化」「業種緩和の検討」「動物取扱責任者研修の緩和」「販売時説明義務の緩和」。このうち「販売時説明義務の緩和」について速報レポートをお届けします。

前回→販売時説明義務の緩和:関係者ヒアリング

まず配布資料の説明。現状(動愛法等の該当箇所)、主な論点(緩和は可能か、緩和の必要性があるか。施行までの経過期間は必要か)、ヒアリングにおける業者の主な意見(上記リンク先参照)、その他関連資料(前回ヒアリングに出席した日本鳥獣商組合連合会の作成資料、事前説明事項の緩和の可能性の考え方の一例)。

「日本鳥獣商組合連合会の作成資料」は、彼らが必要/不要と考える説明項目について。不要と考えられているのは以下の項目。
性成熟時の標準体重、標準体長:小鳥、小型ハムスターはそんなに変わらないので説明は必要ない。
不妊または去勢の措置の方法および費用・みだりな繁殖を制限する措置:ハムスター、モルモットは分けて飼うことでむやみな繁殖を避けるよう説明すればいい。
生産地等:わかる範囲で表示する。
「事前説明事項の緩和の可能性の考え方の一例」は、ウサギ、モルモット、ハムスター、フェレット、小鳥、カメに関して、
動物の愛護及び管理に関する法律施行規則
第8条4号に挙げられている「イ」から「ソ」までの各項目の説明が必要(○)か、説明省略が可能(△)か、説明不要(×)かを挙げたもの。「環境省の方針を示すものではない」と注記あり。
イ(名称):ウサギ○、モルモット○、ハムスター○、フェレット○、小鳥○、カメ○(以下同順)
ロ(サイズ):○、○、△、○、△、○
ハ(寿命):○、○、○、○、○、○
ニ(施設):○、○、○、○、○、○
ホ(餌):○、○、○、○、○、○
ヘ(運動と休養):○、○、○、○、○、△
ト(共通感染症、病気):○、○、○、○、○、○
チ(不妊去勢手術:哺乳類のみ):○、○、○、○、×、×
リ(繁殖制限措置):○、○、○、○、○、△
ヌ(遺棄の禁止、関係法令):○、○、○、○、○、○
ル(性別):○、○、○、○、○、○
ヲ(生年月日):○、○、○、○、○、○
ワ(不妊去勢手術実施状況:哺乳類のみ):○、○、○、○、×、×
カ(生産地):○、○、○、○、○、○
ヨ(所有者):○、○、○、○、○、○
タ(個体の病歴等):○、○、○、○、○、○
レ(遺伝性疾患状況:哺乳類のみ):○、○、○、○、×、×
ソ(他):○、○、○、○、○、○
---

※メモを頼りに書き起こしていますので、ご本人の発言とまったく同一ではありません。

委員R:生体販売の市場を見学したことがあるが、単価の低い動物の扱いは粗雑。ハムスターやモルモットも適正飼養が必要なのは、犬や猫と同じ。ミシシッピアカミミガメやアライグマなどの外来生物、販売時説明がいかに重要かわかる。来年はうさぎ年。安い、簡単に飼えると販売し、飼う人が増え、飼いきれなくて逃がすなどが心配。説明義務は強化こそすれ、緩和はありえない。
(ここで委員F退席)
委員O:緩和できるものが少ないのではないか。小鳥は手乗りで販売されているが、幼齢なら生体サイズは必要。(リストでは△になっているが)種類や売り方によっては「○」に近づくのではないか。
委員J:生産地について、少なくとも国名は必要。日本でも分布が限られるようなものは入れるべき。捕獲したところを記載するなど。「生産地」という表記を変える必要もあるのでは。
委員N:「生産地」は重要。外国産の動物を日本で繁殖させたら「国産」なのか。原産国と繁殖地を明記すべき。日本は鳥獣保護法で野鳥の輸出を禁止している。他の動物においても、本来ブリーダー名を書くはず。トレーサビリティのためにも。遺伝病、感染症があれば生産者に伝えるべき。
委員E:安くても高くても、切れば血が出る生き物。時間をかけなくてもいいが、説明には文書が必要。(口頭での)説明はなくてもいいかもしれない。理解できるかどうかは個人の問題。
委員A:「緩和」より、明解にしたほうがいいということか。
委員H:哺乳類、鳥類、爬虫類を別にしなかったのは、(前回の改正時に)時間がなかったから。説明は少なくてもいいと思う。特別なものについては個別に必要だろうが。また、犬猫は台帳保存は(現行の)5年でいいが、小動物は2年くらいにしてほしい。
委員Q:質問だが、ハムスターの生体体重を緩和するということについて、ハムスターは肥満がとても多いが、このことについては病気の説明に入るのかどうか。寿命について、室内で大切に飼われるようになり、ウサギで12歳もいるし、モルモットで6歳半もいる。(小動物は短命だという)従来の考え方から異なっていると個人的には思う。
委員A:肥満については、餌の項目ではないか。
委員N:台帳の保存を2年にするのは反対。5年保存するのは業者にもメリットがある。維持してほしい。
(以上)

大筋では、「緩和されない」方向性なのかなと現時点では感じています。
むろん、環境省が示したリストの「○」以外の部分についてはつっこみどころはありますし、犬猫以上に説明が必要な点もあるわけですし、そもそも適切に適用してもらわないことにゃ、という大きな大きな問題もあるわけです。業者が説明しやすく購入者が理解しやすい、適切な内容の販売時説明、というものがなくてはいけませんしね。

取り急ぎ速報レポートということで、今はこれにて。

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